紋ちゃん(ジョウビタキ)、来庭

十一月の半ばころから、朝、新聞を取りに外に出ると、”チーッ、チーッ”と鳥が鳴いてるのに気が付いた。
何処にいるのか探したがよくわからない。
どうもテレビのアンテナの上にいるようだ。
小さくしか見えないので、何という鳥かわからなかった。

庭で土いじりしていると、バサバサと羽音がして、すぐそばの枝に止まったが、人がいるのに気が付いたのだろう、”チッ、ジーッ”と鳴いて飛んで行った。

その時、羽根に紋があるのを見てしまった。
ジョウビタキだ。
我が家では紋ちゃん(紋付鳥)と呼んでいる。

家の中にいた、紋ちゃんの大好きな奥さんに、
「紋ちゃん来てるで」
と報告したのだが、
「紋ちゃんは二月よね」
と取り合ってくれない。

それからも、鳴き声は聞けるのだが、姿を見つけることは出来なかった。
すると、奥さんが
「紋ちゃんがねー、おったんよ」
と、うれしそうに言ってきた。

庭の、ナニワノイバラの上で休んでいたのを見つけたらしい。

我が家のナニワノイバラは、小鳥にはちょうどいい目隠しになるようだ。

それからは、こまめに庭の観察をされるので、目撃回数が格段に増えた。
どうも、休んだ後には、ムラサキシキブの実をついばんでいくみたいだ。

道理で、実がきれいに垂れ下がってついていたのに、枝の太い方から少しずつ実が無くなっていたわけだ。
最初は熟して落ちたのかと思ったが、かなり茶色にならないと落ちるような実ではないので不思議だった。

紋ちゃんが犯人だったのか!

ヤブランを食されていたのは知っていたので、去年はヤブランは観察していたが、ムラサキシキブは想定外だった。
まあ、ムラサキシキブの葉が落ちる今頃には剪定して短くしているから、食べたくても食べられなかったのかも知れない。

奥さんは、野鳥鑑賞がメジロも加えて三月まで続くと、ホクホク。

自分は、早く剪定したいのだけど、奥さんからのストップが何時解けるのか、ヤキモキ。