メジロの餌台

毎年、スーパーの青果のコーナーにポンカンやネーブルが並び出すと、奥さんがそわそわし始める。
メジロの餌にしたいのだ。
最初の頃はどうしてもお値段が高いのだが、一ヶ月もすると、”訳あり”も含めて、値段が落ちてくる。
それを待っているのだ。
今年もポンカンとネーブルを手に入れた。

本来ならすぐに庭の垣根に刺して、メジロが来るのを待つのだが、昨年は、ヒヨドリを寄せ付けまいと壮絶な戦いを繰り広げた末に、負けてしまった。
なので、今年は奥さんの鼻息がすごく荒い。
ヒヨドリ対策が完全でないうちは、ミカンをやらん!」
暗に、ちゃんとしたケージを作れとおっしゃる。

昨年は針金でヒヨドリが入れないように工夫したのだが、2mm径以下の針金は掴めないと聞いたにも拘わらず、敵もさるもの、片足で針金を掴んでホバリングしながら食べていた。
くちばしが届きさえすれば、どういうことは無いらしい。


結局、身体が入れない幅の格子にして、首を伸ばしてもミカンに届かないようにするしかない。
今年はそうすることにした。

何か、良い手は無いものか?
見つけたのが、動きが悪くなったが捨てずにしまっておいた、三十年以上前に購入したテレビ用の回転台。
昨年購入して余っていた針金と組み合わせて、こんなの作ってみました。


奥さんに見せると、珍しくすぐにお許しが出たので、さっそく取り付けてポンカンを刺して置いた。
すると、何と言うことでしょう!
物の五分もしないうちに、メジロがやってきた。

「ずっと、待っとったんじゃね」
と、奥さんは大喜び。

一夜明けて、今朝はカップルで来庭。
その後、ヒヨドリもいらっしゃったようだが、奥さん曰く、
「見ただけで帰ったよ」

今のところ、ヒヨドリ対策は大成功のようだ。
昼食後に新しいポンカンに交換した。
メジロは来るが、ヒヨドリは「ピーッ、ピーッ」と鳴き声は聞こえたが、近寄った気配は無い。

昨年は、食べられなくても、追い払うまでケージのそばを離れなかったことを考えると、今年は、どうやっても喰えないと早くから見切りを付けたらしい。
このケージは当たりということですな。

安心はしたが、このケージ、良いことばかりではなかった。
プラスティック円盤二枚を天井と床にしたのだが、ミカンを交換するときに、下の円盤の上に落とし物が山盛りになっているのを発見。
まさか食べながらしないだろうと思っていたが、奴ら、トコロテン式の身体を持っているみたいだ。

ホースで水をかければ洗えるが、鳥にも衛生上悪いような気がする。
下側は金網にしておくべきだったと反省。
今度、百均で餅焼き網でも探してみよう。

 

新年のご挨拶

明けまして、おめでとうございます。

このブログを始めてからまだ四か月ですが、自分は干支が七周り目の年を迎えました。
六周りから付き合いのあるロードスターくんは、昨年三回の移植手術にも耐えて、元気です。
果たして八周目まで付き合えるでしょうか。

かく言う私は、退職後に痛風が発症、棒のようになった下半身を少し動かすだけでも激痛が走る苦しみを、ロキソニン君とフェブリク嬢のお陰で、現在は尿酸値共々正常に戻っています。
実は、踝に痛みが走り、歩くのもやっとという状態になったことが、それ以前にも二、三度ありました。
今思えば、それも痛風だったのでしょうね。

それ以外は今のところ問題は無いようですが、たまに耳鳴りに気が付きます。
冬でもセミの声が聞こえるとなると酷なものですが、トイレなど静かな所で耳鳴りに気が付くと、換気ファンの合唱も入って、讃美歌や、「365日の紙飛行機」などのBGMを聞いているような気がします。
讃美歌を作った人は、実は耳鳴りがすごかったのじゃないかと合点しました。

閑になってから草木の世話をすることが増えました。
収穫と言えばコンメ、ジューンベリー、ブルーベリー、マルベリー、ミョウガ等々、レアな物ばかりです。
そうだ、娘家族に好評のイチジクも、ありましたね。
この時期には、奥さんの鼻が少し高くなります。
何せ十一月の終わりまで収穫出来るのですから。

ブドウは何年か失敗続きでしたが、昨年ようやく、人に渡せるほどの収穫がありました。
それに気を良くして、もう一品種植えましたが、最低でも足掛け三年掛かることを忘れていました。
生きて収穫まで出来るのかどうか、心配ではあります。

とは言え、先のことを心配しては、生きている張り合いが無くなるので、足掻いた結果を見てから一喜一憂しようと思います。
何事も一期一会です。

皆さまも今年一年、お元気でお過ごしください。

                    令和五年 元旦

シュトレン

今年、生まれて初めてシュトレンというものを口にした。

奥さんが町の広報を手にして、
「シュトレンを作る教室があるみたいよ」
と、言ってきた。
すぐに仲のいい友達にも連絡して、受講されることになった。

シュトレンと言えば、庶民がクリスマス前に、ちまちま薄く切って食べる、ドライフルーツを入れて砂糖を振りかけただけの、少し豪華なパンと思っていた。
最近この季節になると、店先でよく見かけるけど、庶民の・・というだけあって見た目が悪い。
そのくせ、パンにしては値段が高いと思う。
なのでこれまで、買ってくることは無かった。

奥さんが持って帰って来たのは、確かに粉砂糖で真っ白になった、シュトレン。
「数日置いて、薄く切って食べると美味しいんだって」
数日後から、何日かに分けて食べることになったが、確かに日が経つほど美味しくなる。
最初はもっちりした小麦の味が強かったが、後の方では、しっとりしたフルーツケーキを食べているようだった。
チョコレートや洋酒を入れなくても、美味しく出来るんだと感心した。

奥さん、来年も作ってくれるーーのかな?

 

紋ちゃん(ジョウビタキ)、来庭

十一月の半ばころから、朝、新聞を取りに外に出ると、”チーッ、チーッ”と鳥が鳴いてるのに気が付いた。
何処にいるのか探したがよくわからない。
どうもテレビのアンテナの上にいるようだ。
小さくしか見えないので、何という鳥かわからなかった。

庭で土いじりしていると、バサバサと羽音がして、すぐそばの枝に止まったが、人がいるのに気が付いたのだろう、”チッ、ジーッ”と鳴いて飛んで行った。

その時、羽根に紋があるのを見てしまった。
ジョウビタキだ。
我が家では紋ちゃん(紋付鳥)と呼んでいる。

家の中にいた、紋ちゃんの大好きな奥さんに、
「紋ちゃん来てるで」
と報告したのだが、
「紋ちゃんは二月よね」
と取り合ってくれない。

それからも、鳴き声は聞けるのだが、姿を見つけることは出来なかった。
すると、奥さんが
「紋ちゃんがねー、おったんよ」
と、うれしそうに言ってきた。

庭の、ナニワノイバラの上で休んでいたのを見つけたらしい。

我が家のナニワノイバラは、小鳥にはちょうどいい目隠しになるようだ。

それからは、こまめに庭の観察をされるので、目撃回数が格段に増えた。
どうも、休んだ後には、ムラサキシキブの実をついばんでいくみたいだ。

道理で、実がきれいに垂れ下がってついていたのに、枝の太い方から少しずつ実が無くなっていたわけだ。
最初は熟して落ちたのかと思ったが、かなり茶色にならないと落ちるような実ではないので不思議だった。

紋ちゃんが犯人だったのか!

ヤブランを食されていたのは知っていたので、去年はヤブランは観察していたが、ムラサキシキブは想定外だった。
まあ、ムラサキシキブの葉が落ちる今頃には剪定して短くしているから、食べたくても食べられなかったのかも知れない。

奥さんは、野鳥鑑賞がメジロも加えて三月まで続くと、ホクホク。

自分は、早く剪定したいのだけど、奥さんからのストップが何時解けるのか、ヤキモキ。